『INDUST』2024年12月号 No.446

循環経済と自動車リサイクル

自動車リサイクル法が制定されて20年以上経過した。2022年度の廃棄自動車のリサイクル率は96%となっており高い水準を保っているものの、循環経済などの高まりを背景に、リサイクルのさらなる高度化が求められている。特に欧州委員会は2023年7月、自動車産業の資源循環を強化するため、新車製造に使用するプラスチックに、一定割合のリサイクル材を使うことを義務付ける規制案を発表した。そこで今号は循環経済シリーズ第三弾として、わが国における自動車リサイクルの現状と課題を見るとともに自動車業界の資源循環の取り組み、自動車に使用されている各部材のリサイクル事業、災害による被災車両のリユースやリサイクルの現状について紹介する。

特集

  • 【インタビュー】 サーキュラーエコノミーの行方
    資源循環と収益の合致が理想
    GXへの取り組みは日本が勝ち残る最後のチャンス
    BNPパリバ証券(株)
    グローバルマーケット統括本部 副会長
    中空 麻奈氏



  • 循環経済へ移行する自動車リサイクル
    ──使用済自動車再資源化の高度化と欧州規制への戦略的対応に向けて
    環境省
    環境再生・資源循環局
    総務課
    資源循環ビジネス推進室

  • 自動車における循環経済の推進
    ──自動車リサイクル法施行の効果と今後の課題
    経済産業省
    製造産業局自動車課
    企画官(自動車リサイクル担当)
    原 充

  • 再生材活用への取り組み
    (一社)日本自動車工業会
    環境技術・政策委員会
    リサイクル・廃棄物部会部会長
    嶋村 高士

  • 情報システム大改造がもたらす価値
    ──自動車リサイクルプロセス全体の最適化
    (公財)自動車リサイクル促進センター(JARC)
    業務執行理事 CIO 栗田 聡

  • 使用済自動車からのプラスチック回収
    (一社)日本自動車リサイクル機構
    専務理事 阿部 知和

  • 廃タイヤ有効利用の現状
    (一社)日本自動車タイヤ協会
    環境部 髙橋 るみ

  • 使用済自動車由来のガラスリサイクル
    全国板カレットリサイクル協議会
    理事(自動車・太陽光ガラス専門部会)
    飯室 聖二

  • 欧州規制強化に対応する自動車業界
    ──プラスチック資源循環への日本の挑戦
    フロンティア・マネジメント(株)
    インダストリアル・ストラテジー&オペレーション部門
    ディレクター 横田 正俊

  • 損害車リユースで環境・地域社会に貢献
    ──災害時の被災車両に対応
    (株)タウ
    リサイクルタウン推進室
    室長 赤間 裕樹

  • 【特別寄稿】
    事業承継問題と産廃業界のM&A
    ──戦略的なM&Aの活用が中小企業の存続と発展へ
    (株)日本M&Aセンター
    企業情報部 針田 大也

  • 【行政情報】
    金融通じグリーンな経済システム構築へ
    ──ESGリース促進事業と脱炭素化推進利子補給事業を展開 環境省
    環境経済課
    環境金融推進室

  • 【テクニカルレポート】
    CN目指す建設汚泥
    ──法律と公的第三者で担保されるまで20年
    大幸グループ
    大阪ベントナイト事業協同組合
    代表理事 浜野 廣美

  • 【連載目次】
  • 環境政策ウオッチ 第27回
    使用済自動車由来の再生プラ市場構築へ
    ─欧州規制に対応、産官学共同事業体が年度内にアクションプラン策定─
    ジャーナリスト  大村 朋己
  • 弁護士が語る産廃フロントライン 第93回
    キーワード深掘り!
    第二次キンキクリーンセンター事件高裁判決
    弁護士  芝田麻里

  • 経営者様のバディ社労士からの通信 第19回
    採用から退職まで(1)
    社長様のバディ社労士
    大関 一

  • 脱炭素化時代の生き残り戦略  第11回
    TNFD への具体的な取り組み(3)
    カーボンフリーコンサルテティング(株) 代表取締役CEO
    中西 武志


閉じる