出版物のご案内

いんだすとバックナンバー 一覧

いんだすとバックナンバー一覧へ戻る

いんだすと いんだすと2017年3月号 No.353

この書籍を注文する

これから変わる有害廃棄物規制
--廃棄物処理法、バーゼル法、POPs廃棄物対策に関連する施策の見直し動向
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部企画課 小野 洋

 廃棄物処理法については、中央環境審議会に専門委員会が設置され、その施行状況の検討が行われ、バーゼル法については、同審議会に別途専門委員会を設置し、産業構造審議会との合同会議により検討が行われた。POPs廃棄物についても上述の廃棄物処理法に関する専門委員会による制度的な検討とともに、POPs廃棄物検討委員会による専門的な検討が進められている。政府としては、これらの議論を踏まえつつ、有害廃棄物の規制に関し、必要な制度改正を進める予定である。
水俣条約を踏まえた水銀廃棄物の環境上適正な管理
--廃棄物処理法施行令等の改正について
環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部産業廃棄物課課長補佐 服部 麻友子
 2015 年2月、中央環境審議会より答申された「水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀廃棄物対策について」において示された水銀廃棄物の環境上適正な処理のあり方を踏まえ、廃棄物処理法1)施行令を改正することとし、パブリックコメントを経て、2015 年11 月に改正施行令が公布された。改正施行令のうち、廃水銀等の特別管理廃棄物への指定並びにその収集運搬基準および保管基準については2016 年4月1日より施行されている。一方、廃水銀等の処分基準、水銀使用製品産業廃棄物および水銀含有ばいじん等の処理基準等については2017 年10 月1日より施行されることから、関連する環境省令等について、パブリックコメントを行い(2016年10 月11 日? 11 月10 日)、寄せられたご意見を踏まえ、改正案の一部見直しについて水銀廃棄物適正処理検討専門委員会において審議していただいたところである。本稿では廃棄物処理法施行令等の改正内容および水銀使用製品廃棄物の回収に向けた環境省の取り組みについて紹介する。
水銀廃棄物規制の動向--野村興産が見る、「二段施行」に向けた改正のポイント
野村興産株式会社代表取締役社長 藤原 悌
 水俣条約発効に向け水銀廃棄物の適正管理を担保するため、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」の一部を改正した政令が2015年11月に公布され施行規則の一部も改正された。現在、2017年10月に施行される規定(二段施行)に関係する省令の一部改正や水銀廃棄物ガイドラインが検討されており排出者や収集運搬、処理業者はその対応に迫られる。
安全で確実なPOPs廃棄物処理システムの構築を進める
--オオノ開發、稼働3年目の低濃度PCB処理を字句に
オオノ開發株式会社代表取締役 大野 剛嗣
 オオノ開發では、2013年にPOPs対策事業部を新設して低濃度PCB廃棄物処理に取り組み、2014年2月に最初の無害化処理施設の大臣認定を取得、同年12月に2回目の大臣認定を取得して、廃電気機器等の様々な低濃度PCB廃棄物の処理を行っている。ここでは、当社の処理の特徴や処理施設の概要を紹介するとともに、処理の課題、今後の予想について現状を述べる。
POPs廃棄物規制の国際動向--各国の先進的な廃棄物管理政策が今後のカギに
株式会社東和テクノロジー代表取締役社長 友田 啓二郎<
 POPs廃棄物の国際規制は、POPs条約とバーゼル条約の両輪で進められている。特にPOPs廃棄物の処理基準や処理技術については、バーゼル条約の下で作成されるPOPs含有廃棄物適正処理ガイドラインにより入口基準、分解率、適正処理技術等の国際標準が策定されつつある。ダイオキシン類発生抑制対策を効果的に進めてきたわが国にとって目新しいものばかりではないが、今後の有害廃棄物処理対策を効果的に進めるためには、これらの動向に注視することが有効である。
バーゼル法改正がもたらす700億円の経済効果--輸出入適正化でのリサイクルビジネスに期待
日本鉱業協会再資源化部会 池ノ谷 和彦
 日本鉱業協会の参加企業では長年培った非鉄の選鉱・製錬技術および設備を活用して環境事業に取り組み、地球環境の保全、廃棄物の減量化、循環型社会の推進等に多大な貢献をしている。現状、廃電子部材については集荷面で欧州との競争条件の不利による買い負けが、使用済み鉛蓄電池については国外への大量流出による国内リサイクラーの原料調達難が問題となっている。今回のバーゼル法見直しでこれらの問題が大きく改善されることを期待している。
拡大する資源ビジネス--バーゼル法改正でどう変わる?
株式会社三菱総合研究所環境・エネルギー事業本部主任研究員 森部 昌一
 バーゼル法の見直しの検討が中央環境審議会・産業構造審議会で行われている。とりまとめられた提言は基本的には廃棄物等の輸出入に係る水際対策の強化であり、廃棄物等の輸出入を行う事業者が影響を受けることとなるが、同時に国内の資源循環フローが変化し、産業廃棄物処理業者や金属リサイクル事業者等の国内事業者にも影響が及ぶことが予想される。本稿では、バーゼル法の見直しの方向性を解説するとともに、見直しが事業者のビジネスに与える影響を整理した。