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いんだすと いんだすと2015年3月号 No.329

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水銀に関する水俣条約を踏まえた今後の水銀廃棄物対策について
環境省廃棄物・リサイクル対策部 産業廃棄物課 鈴木 あや子
2013年10月に採択された水銀に関する水俣条約を踏まえた水銀対策については、昨年から中央環境審議会において審議が進められたところである。水銀廃棄物対策について、水俣条約により使用用途が制限され、中長期的に廃棄物として取り扱う必要が生じる可能性がある金属水銀の適正な処理方策や、水銀を含む汚泥や廃製品等について環境上より適正に管理するための方策について検討が行われた。今後、この検討結果に基づき、必要な制度的対応を行うこととしている。
水俣条約に基づく新たな国内措置について
早稲田大学法学部教授 大塚 直
水銀条約の国内法化作業が現在進行中である。国内法化において重要な点は、第1に、地球全体における水銀量をできるだけ少なくすること、第2に、技術的経済的に代替可能な用途についてはできるだけ代替していくこと、第3に、輸出の原則禁止を掲げた場合に、国内での水銀廃棄物の不法投棄が起きないように回収をしっかり行うことである。
水銀廃棄物に求められる適正処理法
京都大学大学院地球環境学堂 高岡 昌輝
2013年10月に熊本で採択・署名された「水銀に関する水俣条約」は2016年の発効を目指しており署名国では条約担保の検討が急ピッチで行われている。水銀廃棄物は、バーゼル条約に基づくガイドラインを考慮し、またCOPが定める必須条件に基づいて環境上適正に管理することを求められている。水銀の安全な保管処分方法や環境への排出規制、法整備には多くの課題が山積しているが条約実効性確保に向けて現在財政的な措置を含めた制度整備について様々な検討がなされており国は2015年に関係法令の発効を目指している。
水銀廃棄物の最終処分に関する国内外の動向 独立行政法人国立環境研究所 石垣 智基
水銀廃棄物の環境上適正な管理は、水銀に対する暴露リスクを低下させるために達成すべき重要な事項であり、最終処分システムはその根幹を担うことになる。化学的な形態変換による移動抑制、物理的な封じ込め、生活圏からの隔離など、最終処分される水銀に対する多重防護による環境安全性の確保に向けた、国内外での検討状況について解説する。
国内外における水銀廃棄物対策
野村興産株式会社 代表取締役社長 藤原 悌
2013年10月に熊本で採択・署名された「水銀に関する水俣条約」は2016年の発効を目指しており署名国では条約担保の検討が急ピッチで行われている。水銀廃棄物は、バーゼル条約に基づくガイドラインを考慮し、またCOPが定める必須条件に基づいて環境上適正に管理することを求められている。水銀の安全な保管処分方法や環境への排出規制、法整備には多くの課題が山積しているが条約実効性確保に向けて現在財政的な措置を含めた制度整備について様々な検討がなされており国は2015年に関係法令の発効を目指している。
廃蛍光ランプからの水銀回収
JFE環境株式会社 浜田 恒徳
蛍光ランプは水銀使用製品である。1本あたりに封入されている水銀の量はごく微量であるが総量では相当量の水銀が使用されており、適切な回収・廃棄をすべき製品である。JFE環境では協力会社による回収網と専用の破砕技術、水銀回収技術を構築し、高精度の水銀の回収・処理を可能としている。水銀廃棄物の政省令発効に当たって、専門業者による回収と適切な処理を促すことが重要であると考える。
水銀対策制度における各分野の役割と水銀廃棄物をめぐる課題
環境ジャーナリスト 大村 朋巳
 政府は3月上旬を目途に「水銀に関する環境汚染防止法案」「大気汚染防止法改正案」等を閣議決定し、今国会に提出する。これと並行して、政府は政省令事項等の整備も進め、「水銀に関する水俣条約」の早期批准を目指す。以下では、水銀条約の批准に向けた直近の動きを俯瞰するとともに、「政府、自治体、廃棄物事業者、水銀使用製品製造事業者や排出事業者、消費者」が新たに負う役割と、水銀廃棄物を巡る今後の課題について整理してみた。